あの光が

私は幼い頃、片手に大きな火傷を失いました。

その火傷は治療を受けても消えることはなく、年齢をごとに、その痕跡が私の心にも深い影を落としていました。

傷を見て驚いたり、からかわれたりすることも多く、私は次第に傷跡と心を隠して生活するように。

自分の傷が人目につかないように、それが習慣となっていたのだ。

心の中では、自分の火傷を見た人はきっと気味が悪いと思って、誰にも理解されないだろうと諦めていた。

こんな私が大学生になったとき、初めて心を許せる人と出会った。

彼は同じサークルで活動する仲間で、どんなときも明るく、周囲を気遣う優しさを持った人だった。

彼といると、自然と笑顔がこぼれ、自分の火傷のことも一瞬忘れてしまうくらいだった。

付き合い始めて半年ほどが経った頃、彼が「君のすべてが知りたい」と言ってきた。

私は戸惑い、初めて自分の火傷について話すべきか悩んだのだ。

心の中では不安でいっぱいだった。

しかし、彼の真剣な眼差しを見て、私は決心し、長袖をまくり、火傷の痕を見せた。

少し怯えながら

「気持ち悪いよね？」

と聞いた私に、彼は驚くほど穏やかに微笑み、

「痛かったでしょう？よく頑張ったね」

と言って、優しく手を掛けてくれました。

私の火傷の痕跡を見ても、彼は何も変わらなかった。

隠し続けた自分の心も、少しずつ解き放たれ続けた。

それからというもの、私は少しずつ、自分の傷を受け入れ始めました。

傷を隠すのではなく、私の一部として大切にしようと思ったのです。

彼がくれた優しさと理解は、私の心に光をもたらし、自己嫌悪の影を許しました。

愛とは、難点の欠けた部分や傷さえも抱きしめ、そこに意味があると言うことが教えられた。

その日から、彼と一緒に歩く日々の中で、私は少しずつ自分自身を好きになった進んでいくことができたのだ。